水引とは?意味や歴史、知っておきたい色や本数のルールを水引専門店が解説!
ご祝儀袋やのし袋で目にすることが多い水引ですが、水引にどういった意味があるのかやルールまで知っている人は少ないのではないでしょうか。
見た目の華やかさから水引のアクセサリーも人気を集めていますが、意味や歴史を知ることでより愛着を持てます。
今回は、水引を専門に取り扱っている東京水引のスタッフが、水引の意味や歴史、知っておきたいルールについて紹介します。
水引とは?
水引(みずひき)とは、和紙をこより状にして固めた飾り紐(ひも)のことです。身近なところでは、ご祝儀袋やお正月飾りに使われているので、一度は目にしたことがある人がほとんどでしょう。
水引は、素材だけでも数百種類あり、色のバリエーションも豊富です。最近では、水引細工のアクセサリーやインテリアとしての水引飾りも人気を集めています。曲線美の美しさと繊細さの水引アートは日本ならではの文化と言えるでしょう。
水引の意味
水引の意味は結び方によっても異なりますが、共通して3つの意味が込められています。
1. 未開封であることを証明する意味
封書のシーリングや封字(ふうじ)と同じ役割を担っています。
2.魔除けの意味
水で洗い流して清めるということから、水引には邪気を払う魔除けの力があると言われています。
3.人と人を結びつける意味
水引には、縁を結ぶ意味が込められており、人と人を結びつける力があると言われています。
また、水引に宗教的な意味はありませんが、一般的にキリスト教ではあまり使われません。
水引は、縁起が良いので大切な人への贈り物にぴったりです。
水引の歴史
水引の起源は諸説ありますが、飛鳥時代(607年)に遣隋使の小野妹子が日本に帰るときの献上品に、紅白で染めた麻紐が掛けてあったことが始まりと言われています。これは帰路の安全祈願と献上品が真心のこもった品であることを意味していると言われています。
その後、水引は麻紐から紙紐に変わり、平安時代には、贈答品の装飾として貴族の間で水引が使われるようになりました。江戸時代からは、水引が庶民にも浸透し、贈り物に水引を装飾するのが日本の文化として定着しました。
現在でも、古くから紙の産地である長野県飯田市や愛媛県、京都府などで水引が作られています。
水引の由来
水引の由来も諸説ありますが、製法や意味から由来している説が有力です。
【製法の由来説】
水引は、和紙をこより状にして、水のりを引いて乾かして作ります。また、手作業の時代は着色水にひたして引きながら染めていたので、水引の名前になったと言われています。
【意味の由来説】
水引には魔除けの意味があり、神聖な場所との区切りに水を引いて清めることから水引の名前になったと言われています。
水引の結び方の種類
水引の結び方は20種類以上ありますが、今回は古くから使われている基本の2つの結び方をご紹介します。冠婚葬祭やお祝いごとで水引を使う人もこの2つを覚えておけば安心です。
結び切り(あわじ結び)
結び切りは、中央で固く結ぶため、一度結ぶと解くのが難しい結び方です。そのため、結婚や弔事、お見舞いなど「繰り返したくないこと」「一度きりで終わらせたいこと」の場面で使われます。古くからは、ま結びと呼ばれていました。
また、結び切りの代表とする結び方にあわじ結びがあります。あわじ結びは両端を引っ張るとさらに強く結ばれるので「末永く続くように」という意味を持っており、結婚式の場面でよく使われます。
花結び(蝶結び)
花結びや蝶結びは、簡単にほどくことができる結び方です。そのため、出産祝いや進学祝い、栄転祝いなど「何度繰り返しても良いお祝いごと」の場面で使われます。古くからは、もろなわ結びと呼ばれていました。
もし、花結びや蝶結びを、結婚式や弔事で使うと大変失礼な意味になってしまいます。水引は結び方によって異なる意味を持つので、使う場面に注意しましょう。
水引のルールやマナー
結び方の他にも、水引は色や本数によっても表す意味が異なります。難しいルールではありませんが、使い方を間違えると失礼にあたり相手を不快にさせてしまうかもしれません。
場面に応じて使い分けられるように、水引のルールとマナーを確認しておきましょう。
水引の色
水引は色によってそれぞれ異なる意味を持ちます。水引で使われる主な色は「赤白」「金銀」「赤金」「白黒」「黄白」「青白」「双銀」「双白」などがあります。
「赤白」「金銀」「赤金」は慶事(お祝い事)の場面で、「白黒」「黄白」「青白」「双銀」「双白」は弔事(お悔やみ事)の場面で使われます。
また、お見舞いで水引の付いた金封を渡す際は、地味な色の水引を選ぶようにしましょう。
水引の本数
水引は、細い紐を束にして結びますが、本数にも決まりがあります。水引の本数は必ず奇数になっており、5本が基本の形になります。
快気祝いや香典返しの場面では基本の5本の水引を使います。粗品を渡す場合に簡素化した3本の水引を使い、慶事ごとの内祝いなど丁寧に見せたい場合に7本の水引が使われます。
例外として、結婚の内祝いは両家がひとつになることを意味して5本の水引を2束にした10本の水引が使われるので注意しましょう。
水引のよくある質問
水引は縁起物ですか?
水引には、魔除けの意味や人と人を結びつける意味があり、縁起が良いとされています。古くから日本では、贈り物に水引が使われてきました。現代では、ご祝儀袋に使われるだけでなく、水引アクセサリーや水引飾りのインテリアなどもあります。水引は縁起物なので、大切な人へのギフトにもおすすめです。
水引はどこで売っている?
水引の素材は、ユザワヤや手芸センタードリームなどの大手手芸店やホームセンターで購入できます。最近では、ダイソーやセリアなどの100円ショップでも販売されるようになってきました。
水引専門店の東京水引でも水引素材をご購入いただけます。90cmの水引を好きな色の組み合わせで10本お選びいただき、値段は500円です。1本から色を選べて購入できるお店は珍しく、ハンドメイド作家さんや成人式のヘアアクセントとしてお探しの方にも好評です。
水引をどうやって英語で説明したらいい?
水引は日本の伝統的な文化なので、外国人の方へのお土産人気も高いです。しかし、水引をどうやって英語で説明したらよいか悩んでしまう人も多いでしょう。そんな場合は、「水引の素材」「水引の歴史」「水引の意味」を簡潔に伝えてみてはいかがでしょうか。
水引は、和紙をこより状にして固めて作られています。
Mizuhiki is made by Japanese traditional paper ‘washi’ into a stiff shape.
水引は、約1,400年前からある日本の伝統的な文化で、大切な人への贈り物に飾り付けるものとして使われてきました。
Mizuhiki is a traditional Japanese culture that has been around for about 1,400 years, and has been used to decorate gifts for precious people.
水引には、魔除けの意味と人と人を結びつける意味があるので、水引のギフトを選びました。
I chose Mizuhiki gifts because Mizuhiki has the meaning of warding off evil spirits and connecting people.
水引の購入は東京水引で!
東京水引は、東京目黒で生まれた創作水引のブランドです。東京水引で販売されている水引アクセサリーやご祝儀袋の水引は、東京目黒の店舗またはオンラインショップにてご購入いただけます。
東京水引の作品はすべて中村江美の監修により手づくりされた作品です。目黒不動前の実店舗では、代表アーティスト中村江美の手による、一点ものの作品ラインである【TOKYO MIZUHI By Emi】も豊富に取り揃えております。
東京水引のアイテムが身の回りにあることにより、いつもの日常がなんだか華やいで楽しくなる。そんな想いを大切に活動しています。
水引アクセサリー
水引の髪飾り
水引アクセサリーの中でも特に人気なのが水引ピアスと水引の髪飾りです。細部の軽やかな美しさは、華やかな雰囲気を醸し出してくれます。通常のアクセサリーと比べて軽いので、装着の疲労感がないのも水引アクセサリーの魅力です。
また、水引は「人と人を結ぶ」という意味があり、縁起物として知られているのでプレゼントとしてもおすすめです。
オンラインにてご注文頂けますが、実物を見てから決めたい人は、東京目黒にある東京水引のギャラリーショップにぜひお越しください。お好みのアイテムを実際に触ったり、装着して頂くこともできます。
まとめ
今回は、水引の意味や歴史、知っておきたい水引のルールについて紹介しました。水引は古くからある大切な人への想いを伝える装飾品ですが、使い方やルールを知らないと失礼になってしまいます。今回紹介した結び方や色、本数を参考にして上手に水引をご活用ください。
東京水引では、おしゃれなデザインの水引アクセサリーやご祝儀袋の水引を販売しています。東京の店舗だけでなく、オンラインショップからも購入できますので、ぜひ気になる作品を探してみてください。